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特別支援学校(養護学校)におけるBCP対策

ここでは、文部科学省「学校防災マニュアル(地震・津波災害)作成の手引き」をもとに 特別支援学校におけるBCP対策の留意点やポイントを解説しています。

特別支援学校(養護学校)のBCP対策が必要とされる理由

障害のある児童は自分の身を守る、避難するという行動が困難になります。学校においては、それぞれの生徒の特性と予想される困難を理解し、家庭と連携しながら、必要な支援体制と対応計画や物品等の準備を行うことが必要になります。

特別支援学校(養護学校)の児童生徒が災害発生時陥りやすい支障

特別支援学校の児童生徒が災害発生時に陥りやすい支障として、情報の理解や意思表示が難しかったり、危険回避行動をとれなかったりすることが考えられます。障害のある児童生徒が災害時に陥りやすい以下の状況を想定して動く必要があります。

情報の理解や意思表示が難しいことがある

危険回避行動をとれない

適切な避難行動をとれない

生活生命維持を維持できなくなる可能性

非日常への適応が困難

現在起こっていることや、避難場所などを一度に伝えても、障害特性によっては理解できない場合があります。それぞれ生徒の障害特性に合わせた対応を取るよう心がけることが重要です。

特別支援学校(養護学校)のマニュアル作成時のポイント

ここでは、特別支援学校のマニュアル作成時のポイントをご紹介します。

障害特性に応じて災害時の物品をそろえておく

偏食やアレルギーがある児童生徒の荷物として、食べられるものをリュックにいれておきましょう。
環境の変化が生じると、パニックを起こすことがあるため、子どもの好きな絵本やぬいぐるみなどを入れておくと、安心につながりやすいです。
食料やとろみ剤、内服薬には、使用期限があるため、リュックの内容は定期的に点検するのが望ましいです。

登下校中の地震発生・地震後の通信障害などの状況を想定した準備

災害用児童生徒等名簿は、放課後等デイサービスの利用状況を明記するのはもちろん、下校後自宅以外の場所へ帰宅する場合も把握しておきましょう。通所日の変更がある場合や、自宅以外の場所へ帰宅するケースについても、報告をしてもらうようにしてください。

保護者との連携

自力で通学している生徒は、登下校で通るルートについても把握しておく必要があります。
居住エリアでの行事や訓練へ参加をしておくことによって、理解者・支援者を増やして、災害時の助け合いにつながります。

参照元:文部科学省_学校防災マニュアル(地震・津波災害)作成の手引き(PDF)(https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/__icsFiles/afieldfile/2018/12/04/1323513_01.pdf)
参照元:全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会_特別支援学校における事業継続計画(BCP)策定のためのガイドライン(PDF)(https://www.zenchipren.jp/activity/jigyoukeikaku2011.pdf)

最も考えるべきなのは「保護者や関係者との緊密な連携を図ること」

特別支援学校におけるBCP対策は、児童の障害特性に合わせた対応が求められます。学校防災の体制を整備することはもちろん、災害時に役立つ備品や物品の備蓄等については、日常から災害発生時を想定して備えておく必要があります。保護者をはじめ、放課後等デイサービスのスタッフと緊密な連携を図っていくことも重要です。

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