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リスクマネジメントにおけるBCP対策

BCP対策が大きな注目を集める一方で、リスクマネジメントに関しても同様に注目が集められていますが、そもそもBCP対策とリスクマネジメントは厳密には異なるものです。

「いざという時のため」を策定したものではありますが、両者は厳密には異なるものです。

このページではそんなBCP対策とリスクマネジメントについて解説していますのでご覧ください。

リスクマネジメントにおけるBCP対策の位置づけ

リスクマネジメントもBCP対策も、それぞれ「いざ」「もしも」の時に役立つものです。BCP対策にせよ、リスクマネジメントにせよ、策定していない時に災害等にてトラブル・アクシデントが発生した時には、大きな損失を被ります。

また、元の状態に戻す時間もかかることでしょう。

それだけに、いずれも大切なものではありますが、ではリスクマネジメントとBCP対策の関係性を考えると、BCP対策は、リスクマネジメントの一種だと考えることができます。

リスクマネジメントとBCP対策の違い

リスクマネジメントとは、災害が起きた時にどうするのか、あるいは災害で被害に遭わない、あるいは被害を最小限に抑える方法を考えるものです。

一方、BCP対策とは災害が起きた時、元の状態に戻すための施策です。

例えば地震が起きたとします。その際、「地震が起きたらどうするのか」や「地震が起きた際にダメージを最小限に抑える対策」がリスクマネジメントで、「地震が起きて損害を受けた際、元の環境に戻すための対応・計画」がBCP対策です。

災害等、有事の際にどうすべきなのか、それらを回避・軽減するための方法であるリスクマネジメントに対し、有事が起きて何らかの被害を受けた時、どのようにして元に戻すかを計画するのがBCP対策です。

微妙なニュアンスの違いではありますが、決して同じものではないことが分かっていただけるのではないでしょうか。

リスクマネジメントとしてのBCP対策のメリット

BCP対策とリスクマネジメントの意味を踏まえると、BCP対策はリスクマネジメントの一種だと考えることができます。つまり、リスクマネジメントにBCP対策を含めるか、あるいは他の方法によるリスクマネジメントを行うかはそれぞれ異なりますが、リスクマネジメントの一環としてBPO対策を策定するメリットがいくつかあります。

実践者にとっていざという時の指標になる

リスクマネジメントは、「アクシデントに対しての備え」です。

アクシデントが起きた時にどうするのか、あるいはアクシデントを起こさないために何をすべきかです。

そしてBCP対策は、もしもが起きてしまった際、元に戻すための施策です。この特性から、BCP対策もリスクマネジメントの一環だと考えることができますので、BCP対策を策定しておくことで、もしもが実際に起きた時の指標・道標となります。

様々なシチュエーションをカバーできる

BCP対策を講じておくことで、様々なシチュエーションをカバーできます。

リスクの回避、軽減化がリスクマネジメントです。そして、BCP対策はリスク時の復旧活動です。

つまり、BCP対策を常日頃から策定しておくことで、「いざ」や「もしも」が起きた時、「何をすべきなのか」が分かります。

リスクマネジメントは、様々なシチュエーションを想定しておけばおくほど、「いざ」や「もしも」の時に、スムーズに動けます。

もしもですが、リスクマネジメントの中にBCP対策が入っていない場合、リスクに対して、軽減・回避するための方法は策定されていても、実際に被害に遭遇した際、どのように戻すのかまでが未知数です。現場の人間たちも、「次に何をすべきなのか」が分かりませんが、BCP対策を講じておけば、「次」への一歩がスムーズですし、そこで何をすべきなのかもある程度把握できます。

いざという時の安心感

BCP対策は、被害を受けた際に元に戻すための施策です。

実際に被害に遭う・遭わないは別として、被害を想定した対策が充実していればいるほど、従業員は安心感が高まるはずです。

もしもですが、BCP対策がない場合、「被害を受けた後、どうやって戻すのか」が分かりません。従業員が各自で何らかの対策を講じなければならないことでしょう。しかしBCP対策が策定されていれば、一つの指標となりますので「仮に被害を受けたとしてもこうすれば良い」と従業員に明示できます。

つまり、常日頃から従業員に対して安心感を与えることが可能です。

h2BCP対策だけではカバーしきれないリスクマネジメント

BCP対策は被害を受けた際、どのようにして元に戻すのかを策定するものです。つまり、被害に遭わないための方法・軽減するための方法ではなく、実際に被害に遭ってからのためのものです。

BCP対策が具体的であればあるほど、復旧や回復までスムーズになりますが、では被害を受けないためには、あるいは被害を軽減するためには何をすべきかについては、BCP対策の範囲外です。

そのため、BCP対策だけではリスクマネジメントは完璧だとは言えません。

BCP対策はあくまでも復旧・回復のためのもの

BCP対策とは、あくまでも被害を受けた部分の回復・復旧のためのものです。その点では、リスクマネジメントの一種ではありますが、リスクマネジメントの全てではありませんので、BCP対策だけではリスクマネジメントとしては不十分です。

しかしこの点だけをみて、BCP対策がリスクマネジメントよりも劣る、あるいは必要ないと断罪するのは早計です。BCP対策はあくまでも復旧・回復のためのものであって、被害の軽減・回避対策は、BCP対策の領域ではありません。

BCP対策はとても有益なものではありますが、トラブルやアクシデントの回避・軽減のための施策ではありません。効果の範囲を正しく理解し、BCP対策を含めたリスクマネジメントの策定が求められます。

優劣の問題ではなく役割分担の違い

BCP対策はリスクマネジメントの一部だと考えることができますので、どちらが優れているのかといった優劣の問題ではなく、いざという時に備えて、BC対策を含めたリスクマネジメントの策定が重要です。

古くから見かける機会の多かったリスクマネジメントに対し、BCP対策は比較的新しい言葉です。

特に国内の災害が甚大化するにつれ、注目を集めるようになった概念なので、新しい=素晴らしいものだと考えられている部分もありますが、リスクマネジメントの一環として、様々な施策・対策の一つとしてBCP対策も講じておきましょう。

どのような形で身に降りかかるかわかりませんので、いくつものシチュエーションを想定し、様々な施策・対応策を用意しておくことが大切です。

リスクマネジメントがあるからBCP対策は不要とか、BCP対策があるのでリスクマネジメントは適当でいいといった類のものではなく、それぞれ大切なものだと認識しておきましょう。