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非常用電源のメンテナンスの必要性

非常用電源は災害などの非常時にも、防災機器や通信機器、医療機器などを使用できるように備える装置です。人命に直結する装置なので、万が一にも故障の無いように定期的なメンテナンスが不可欠です。

本記事では、メンテナンスの重要性や消防法で定められた非常用発電機のメンテナンス項目、必要な資格についてまとめました。

非常用電源のメンテナンスの重要性

非常用発電機は、停電時に電力を供給するための装置です。いざという時に備えるには、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠るとたとえば、地震による火災でスプリンクラーや排煙ファンなどの防災機器が作動しない、通信機器が使えず情報伝達できなくなり救助活動や避難指示が遅れる、などさまざまなトラブルに直面する可能性が高まります。

長期間使用しない設備は劣化やバッテリーの放電、燃料の劣化が進みやすく、いざという時に起動しない恐れがあります。定期的な点検・試運転を行うことで、機器の不具合を早期に発見し、非常時に安定した電力を確保できます。安全性と事業継続の観点からも、計画的なメンテナンスが重要です。

消防法で定められた非常用発電機のメンテナンス項目

非常用発電設備の定期点検は、消防法、電気事業法、建築基準法によって義務付けられています。ここでは、消防法で定められた非常用発電機のメンテナンス項目について解説します。

半年に1回「機器点検」

機器点検では、半年に1回、発電機の基本的な動作確認や異常の有無を確認します。検査項目は、設置状況・表示・自家発電装置・始動装置・制御装置・保護装置・計器類などです。
点検をすることで、非常用発電機の性能を維持し災害時にも使用できる状態にします。

1年に1回「総合点検」

1年に1回、総合点検発として電機全体の性能を詳細に確認します。該当する項目は接地抵抗・絶縁抵抗・自家発電装置の接続部・始動装置・保護装置 などです。
総合点検は、緊急時、発電機が確実に機能するために非常に重要な点検です。半年に1回の機器点検だけで済まさず、総合点検をおこない正常な非常発電機の状態を維持しましょう。

予防保全

保全、発電機の性能を維持し故障を未然に防ぎます。4つの確認項目と8つ交換する部品があります。
・4つの確認項目:予熱栓・点火栓・冷却ヒーター・潤滑油プライミングポンプ。比較的消耗しやすいため、1年ごとに確認をおこないます。
・8つの部品交換:潤滑油・冷却水・燃料フィルター・潤滑油フィルター・ファン駆動用Vベルト・冷却水用等のゴムホース・パーツごとに用いられるシール材・始動用の蓄電池。メーカーが設定している推奨交換年内に交換するようにしましょう。

6年に1回「負荷運転」

負荷点検とは非常時と同様に停電させた状態で発電機に負荷をかける点検です。
1年に1回の予防的な安全策をしている場合、6年ごとに負荷点検をおこなう必要があります。
2018年の法改正以降、運転性能を維持するための予防的な安全策をおこなっている場合は、負荷運転に代わる点検方法として内部観察等が追加されました。
内部観察等とは、過給器コンプレッサ翼及びタービン翼並びに排気管等の内部観察・燃料噴射弁等の動作確認・シリンダ摺動面の内部観察・潤滑油の成分分析・冷却水の成分分析です。

負荷試験方式には、停電が発生する『実負荷試験』と、停電が発生しない『疑似負荷試験』があります。
実負荷試験のメリットは、スプリンクラーなどの周辺設備の試験も同時にできますが、反面、停電の必要があり費用が高額になります。
疑似負荷試験は、停電の必要がなく費用が抑えられますが、スプリンクラーなどの周辺設備の試験ができません。

非常用発電機のメンテナンスの疑問

非常用発電機のエンジンオイルはどうすればいい?

古いエンジンオイルは抜いておきます。古いエンジンオイルが長期保管のこり続けることは劣化や腐食の原因になります。使用の際は、新しいエンジンオイルを補充するようにしてください。

メンテナンスに資格は必要?

消防法にもとづく非常用発電機のメンテナンスをおこなうためには、消防設備士や消防設備点検資格者の資格が必要です。
消防設備士は、消防設備の設置工事・点検整備をおこなうために必要な国家資格です。。消防設備点検資格者も国家資格となり、消防設備の適切な維持・管理をおこなうために必要です。法令に従った定期点検は資格取得者しか対応できません。非常用発電機のメンテナンスは資格を保有している専門業者に依頼しましょう。

まとめ

非常用電源のメンテナンスを怠り、非常時に発電機が正常に作動しない・電力を供給できないということにならないよう、計画的にメンテナンスを実施しましょう。防災機器や通信機器、医療機器に問題が生じると、人命に関わりかねません。以下のページでは非常用電源の導入と使える補助金について解説しています。あわせて参考にしてください。

BCP対策における
非常用電源の導入と使える補助金